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薬の使用方法について

皆さんは薬の剤形を何種類くらいご存知でしょうか? よく病院で処方されるものとして、飲み薬・貼り薬・点眼などがあります。現在処方される薬の剤形は細かく分類すると約50種類あります。なんとなく、出された薬を使用している方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。薬は医師の指示通り、正しい使い方をすることで初めて効果が出ます。また、薬の事故や副作用も最小限に抑えます。今回は、そんなお薬の正しい使い方や飲み方について説明します。


内服薬(錠剤やカプセルなど)

  • 薬を飲む前に薬袋などを確認し、用法・用量を確かめた上で服用するようにして下さい。
    この時、コップ一杯の水か白湯で飲むようにしましょう。少量の水や、水なしで服用してしまうと特にカプセル等ではのどにへばりつき炎症を起こしてしまう事があります。また、ミルクやお茶・ジュース・アルコールなどの飲料では薬を飲んではいけません。薬の効き目が悪くなったり、副作用が生じやすくなります。
  • 自己判断での増減は禁物です。
    薬の時間
  • 用法・用量については図を見てください。これらの用法以外にも、食直前(食事前の5分以内)や食直後(食事を終えて5分以内)などもあります。薬は指示通りに飲むことで初めて効果が出ます。
  • 有効期限の切れた薬は事故や副作用を起こすことに繋がりますので飲まない事。もし、薬(錠剤やカプセル剤)に期限の記載が無い場合は、半年以上前に処方された薬は飲まないようにする。また、薬(水剤)に期限が記載されてない場合は、原則一週間以上前のものは使用しない。
  • シロップ剤などの液剤はカビや細菌による汚染が生じやすいため、冷蔵庫などの冷暗所で保管します。


点耳薬の正しい使い方

    薬の時間
  1. 医師の指示通り、分泌物を取り除き、手を洗います。
  2. 手のひらで薬瓶を握り、3分ほど温めます。(図1)
  3. 点耳する耳を上向きにして、横向きに寝てください。
  4. 耳たぶを後ろに引っ張るようにし薬を滴下して下さい。この時、容器の先端が耳に触れないようにします。(図2)、
    *点耳する際は、唾を飲み込むと良いでしょう。
  5. 点耳後、3分ほどそのままの姿勢を保ち、清潔なガーゼやティッシュペーパーを耳にあてて起き上がり、耳の外に流れ出た薬液を拭き取ります。

    日経ドラッグインフォメーション2012よりhttp://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/di/download/lesson/

点眼剤の正しい使い方

  1. 手を洗います。
  2. 指でしたまぶたを軽く引き、容器の先端がまつげや目に触れないように気を付けて点眼を行ってください。
    (*先端が目やまつげに触れることで内部の薬液が汚染し細菌やカビの繁殖を招きます。)
  3. 点眼後は数分間目を閉じてください。点眼後に目頭を軽く押さえるのも、口の中に流れ込むのを防ぐことに効果的で、また、全身の副作用を防ぐことに繋がります。流れ出た点眼液は清潔なティッシュペーパーで拭き取ります。
    *2種類以上の点眼剤を使用する場合、5分ほど間隔をおいてから次の点眼剤を使用してください。
    上手く点眼が出来ない場合には、点眼補助器具を使用しましょう。

点眼剤の使い方

点鼻薬の正しい使い方

  1. 使用する前に静かに鼻をかみ、その後、手を洗います。
  2. 起き上がっている場合:頭を後方に傾け、鼻が上を向くようにしてください。
    横になっている場合:枕を肩の下にあてて頭を傾け、鼻が上を向くようにしてください。
  3. 容器の先端をほんの少し鼻の中に入れ、薬を1~2滴落としてください。
    この時、容器の先端が鼻につかないようにしましょう。
  4. 点鼻後、十分に薬剤が鼻の中にいきわたるよう数分間はそのままの姿勢を保ちます。

眼軟膏の正しい使い方

    眼軟膏の正しい使い方
  1. よく手を洗い、人差し指で下まぶたを引き下げ、まぶたの内側に横に細長く5~9mmほど軟膏を絞り出します。
  2. この時、チューブの先端が目の周りやまつげに触れないようにします。
    *先端が目の周りやまつげに触れることで、内部の薬に細菌が入ることを防ぐためです。
  3. まぶたを閉じて、軽くマッサージをし軟膏を全体に延ばします。
    *塗った後、しばらくぼやけることがあるので、自動車の運転や危険な機械の操作は控えます。
    *コンタクトレンズを使用している方は医師からの指示がない限り、眼軟膏による治療が終了するまで、コンタクトレンズの使用は中止します。
    *点眼剤と眼軟膏を併用している方は先に点眼剤を使用し、5分以上の間隔をあけた上で眼軟膏を使用します。

今回、内服薬・点耳薬・点眼剤・点鼻薬・眼軟膏に注目し、正しい薬の使い方について説明しました。冒頭にも記載したように、薬は正しい使い方・飲み方をすることで初めて治療に効果をもたらします。また、不要な薬の事故を未然に防いだり、副作用を最小限にとどめる事に繋がります。今回説明したお薬以外にも、沢山の薬があります。使い方や飲み方を曖昧にするのではなく、正しい使い方・飲み方を身につけていく事が、よりよい治療につながる事と考えます。私たち病院薬剤師やかかりつけ薬局の薬剤師に、今一度、間違った使い方をしていないか再確認して頂ければと思います。いつでもお待ちしておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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